
たった5行の保育園の連絡帳を書くだけ。普通なら5分。
でも、うちの夫にとっては “地獄のようなタスク” でした。
土日の出来事を連絡帳に書くだけで5時間以上かかる
我が家には、現在小学校5年の男の子と小学校3年生の双子の女児がいます。
年少にあがるまでの0才児から2歳児までは毎日の様子を連絡帳で先生との交換日記を行う必要があります。
双子が0才児のときは、3人分毎日書く必要があります。どんな様子だったか保育園での様子をうかがえるのは嬉しいのですが、こっちの様子を毎日書くのは相当大変です。
夫に、3人分書くのは大変だからそっちも書いてほしいとお願いしたら、平日は、仕事だから書けない。子どもたちの様子もわからないと言われました。だったら、土日の様子はわかるから、月曜日に提出する分は書いてほしいとお願いして、とりあえず長男の分だけを渡しました。
そしたら…
5時間経っても、書けてないと・・・。
バナナを食べました、しか書けていない・・・。えっ?たった5行だけでいいんだよ、と伝えました。
でもそれが書けないと。
えっ?何して遊びましたとか、こんなこと言いましたとか、と伝えてもボールペンを持ったまま、固まっている。
こっちとしては、山のようにある家事をしてほしいのに、書けないから他のことはできないと言って全く動こうとしてくれませんでした。
私は、なぜ自分ばかりに育児と家事の負担がのしかかるのか、たった5行なんて、5分もあれば十分かけるのに、
なんで5時間もフリーズしているのか、理解できませんでした。


夫の気持ち・ASDの特徴
色々本を読んでいると、これは、ASDの典型的な特徴であることがわかりました。
なんでたった5行書くだけでこんなに時間がかかるのか?と質問したところ、
口下手でコミュニケーションが苦手な夫は下を向いたまま、書けない、書けないとだけブツブツ言っています。
本を読むと、これは、
「どう書けば“先生が誤解しないか”を考えて、手が止まった」
「”楽しかった”の基準も曖昧で、自分が勝手に書いていいのか不安だった」
と思う人が多いみたいです。夫も多分そうだったんだと思います。
物事を曖昧なまま処理するのがとても苦手なのがASDの特徴です。
だからこそ、「伝える」ことが夫にとっては、試験のように感じるのでしょう。
私の気持ち
しかし、私にも限界があります。
「どうして、こんなに毎回こんなことで疲れなきゃいけないの…」
「なんで私ばっかり支えなきゃいけないの…」
そんな思いが、喉元まで何度もこみ上げてきました。
今になって思えば、ああ、ASDの典型例が出たわーくらいに思うのですが、当時はASDのことも知らなかったので、なんで自分だけこんなに苦労しないといけないの?と心がすり減っていました。


読者様へ
読んでくださってありがとうございました。
私は、誰かに「わかってほしい」と思ってこの記事を書きました。
同僚にこういうことを言っても、だから男はさーというのですが、もうそういうレベルではないのです。
ASDという特性の中で、日常の小さなことが“とても大きな困難”になってしまう。
ASDの夫との生活は、毎日が小さな“違和感”との向き合いです。
それは、外から見ると些細なことでも、心の中では嵐が吹いているような日もあります。
完璧な理解なんてできないかもしれない。
でも、少しだけ言葉にして、誰かと共有することで、
「これでいいんだ」「私だけじゃない」と思える瞬間が生まれるかもしれません。
このブログが、そんな小さな“安心”の種になりますように。
感想や共感メッセージなど、お気軽にコメントください。
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