第18話 ASD夫 家族旅行の現実――すれ違いを減らす別行動のコツ

アミケ

今回は、二度と行かないと決めていたけど、行くことになってしまった家族旅行についてです。

目次

✨ はじめに――2度と行かないと決めた家族旅行

数年前、私は心の中で「もう二度と家族旅行なんて行かない」と決めていました。

理由は簡単です。
一緒に行っているはずの同居人(ASDの夫)が、何もしないからです。

準備も手伝わない。
現地でも子どもの世話をしない。
ただそこにいるだけ。

前回の旅行で私は心底疲れ果て、怒りと虚しさでいっぱいでした。

でも――子どもたちが大きくなってくると、学校でも「家族旅行」の話題が増えます。
「うちも行きたい!」
「ホテルに泊まりたい!」
そうせがむ子どもたちに、私はもう一度だけ“我慢の家族旅行”を決めました。

🚃 「車なし家庭」のホテル選びとプランの工夫

我が家には車がありません。
だから移動手段は電車が基本です。

今回は、電車で行ける距離でホテル内にプールがあり、ホテルだけで遊びが完結する場所を探しました。

夕食も朝食もなしの素泊まりプランにしたのは、
「同居人とできるだけ一緒に食事をしないため」でもあります。

部屋も男女で完全に分けて、私はとにかく“顔を合わせない”作戦に徹しました。

🚶‍♀️ 家族5人、顔を合わせない別行動作戦

今回の旅は、計画段階から「別行動でストレスを減らす」が大前提。

行きの電車も送迎バスも男女で時間をずらして別々に行動。
現地でも部屋は男女で分け、隣同士ではあるものの、私は同居人と同じ部屋で寝る必要がないだけで本当に気が楽でした。

夕食もホテル内の売店で子どもたちと買い出し。
同居人と同じテーブルで食べなくていいだけで、こんなに心が軽いのかと実感しました。

🏓 卓球事件――それでも繋がる家族時間?

翌日は、子どもたちが「みんなで卓球したい!」と言い出しました。

正直、同居人と卓球なんて絶対にしたくなかったのですが、子どもたちのお願いは断れません。

そこで、卓球台を2台借りて物理的に距離を確保することに。

子どもたちは両方の卓球台を行き来して楽しそうにしていて、
私は同居人の顔は見えても喋らなくて済んだので、ギリギリ我慢できました。

🧹 男部屋の“汚部屋事件”――“どうでもいい”が救い

部屋を分けたことで、思わぬ副産物もありました。

男部屋(同居人+息子)は、数時間でゴミだらけ。
普段なら「なんで片付けないの!」と私がブチギレて、結局私が片付けていたでしょう。

でも今回は違いました。
私は自分の部屋が快適ならそれでいい。

「どうでもいいや」と思えたおかげで、余計なイライラを抱えずに済みました。

👋 チェックアウト後も別行動で快適さを保つ

チェックアウト後も、我が家は男女で完全別行動。
同居人と顔を合わせることなく帰宅できました。

子どもたちは「ホテル楽しかった!」「また行きたい!」と笑顔で話してくれました。

私も心の奥で、これなら何とか続けられるかもしれない…と思えたのです。

✨ おわりに――我が家に合った“別行動スタイル”

今回の旅行を通して感じたのは、
「家族だからって同じ空間にずっといる必要はない」ということでした。

同居人とは正直、旅行も生活もできるだけ距離を置きたい。
でも、私も子どもたちもホテルで過ごす時間は大事にしたい。

だからこそ、
「顔を合わせない家族旅行」 という新しい形は、我が家にはぴったりだと思いました。

同じように、ASDのパートナーや家族との旅行で疲れている人がいたら――
無理して“普通”の形に合わせなくていいよ、と伝えたいです。

🌿
同じように「話してもわかってもらえない」と感じている方へ。
無理せず、一度だけでも誰かに気持ちを聞いてもらいませんか?
オンラインで気軽に相談できる 【Kimochi】

オンラインカウンセリング「Kimochi」

🌱 最後に

“普通の家族旅行”じゃなくてもいい。
形を変えてでも、家族の笑顔をつくる。

それが、私が今できる我が家の形です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

こんにちは。
結婚10年以上経ってから、はじめて夫がASDということを知りました。
同じようなモヤモヤを持っている人に共感していただける体験を綴りたいと思っています。

コメント

コメントする

CAPTCHA


このサイトは reCAPTCHA によって保護されており、Google のプライバシーポリシー および 利用規約 に適用されます。

reCaptcha の認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。

目次