ある日曜日、私は双子の娘たちと買い物へ出かけていました。
夫は小学校4年生の長男を連れて、昼食を済ませたあと、近くの銭湯へ出かけたようです。
週末にはよくある日常の光景のはずでした。
ただひとつ違っていたのは――
夫が昼間からアルコールを摂取していたことでした。
サウナで倒れ、救急搬送された夫
その日の夕方、夫は銭湯のサウナに20分以上入り、サウナから出た直後に冷水を浴びた瞬間、
意識を失ってそのまま前に倒れたそうです。
前歯を折り、頭を強く打ち、救急車で搬送される事態になりました。
そのとき私のもとに、救急隊員から付き添いの依頼が入りました。
けれども、時刻はすでに夜。双子はやっと寝ついたばかり。
翌日は仕事もあり、搬送先の病院も遠方でした。
迷いに迷った末、私は付き添いをお断りしました。
結果として、小学4年生の長男が、夫の救急搬送にたった一人で付き添うことになったのです。
10歳の息子に4時間の付き添い
病院での診察は深夜に及び、長男は約4時間、夫のそばで待機していました。
彼にとって、それがどれほどの負担だったか――
考えるだけで胸が苦しくなります。
その3日後、長男は高熱を出しました。
ぐったりとした様子で何も食べたがらず、咳も続いています。
病院を受診した結果、2週間後に「マイコプラズマ肺炎」で入院することとなりました。
「救急搬送と肺炎の因果関係を証明しろよ」
長男の入院が決まったとき、私は夫に言いました。
「あなたが救急搬送されなければ、長男が夜遅くまで無理をして、こんなことにはならなかったのに」
すると夫はこう言い放ちました。
「じゃあその“因果関係”を証明してみろよ」
――その瞬間、私の中の何かが崩れ落ちました。
この人とは、もう何をどう話しても通じない。
私がどれだけ苦しんでいても、何も届かない。
そう確信したのです。
心療内科で告げられた「カサンドラ症候群」の可能性
私はその後、心療内科を受診しました。
これまでの夫との関係、今回の一連の出来事、私の疲弊した心の状態をすべて話しました。
すると医師から返ってきた言葉は――
「あなたは“カサンドラ症候群”の可能性がありますね」というものでした。
私は初めて、“自分が感じていたこの得体の知れない孤独と絶望”に、名前がついたような気がしました。
「もう期待しない」――私の小さな決意
私は、夫に理解を求めることをやめました。
共感してほしいとも思わなくなりました。
代わりに、自分の心と身体を守ることを優先するようになりました。
長年、「なんでわかってくれないの?」「私が悪いの?」と自分を責め続けていた私が、
やっと少しだけ、自分に優しくなれた気がします。
同じように悩むあなたへ
夫婦で暮らしているのに、心はいつも一人。
誰にもわかってもらえない苦しみを抱えていませんか?
私のように、限界まで我慢して、やっと「おかしい」と気づく人もいます。
でも、あなたにはもっと早く、自分の心の声を聞いてほしい。
「私がおかしいのかな?」と思っているなら、
一度“カサンドラ症候群”という言葉を検索してみてください。
もし、何かが心に引っかかるようなら、
それが気づきの第一歩になるかもしれません。
あなたの孤独が、少しでも癒されますように。
家族や友達には言えない気持ちでも、カウンセラーなら受け止めてくれます。
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