なぜこの人と結婚したのか——13話目にして振り返る出発点

アミケ

今回はなぜ今の夫と結婚してしまったのか、振り返ります。

今の夫との関係について語ると、よく聞かれる質問があります。

「そもそも、なぜこの人と結婚したの?」

正直、自分でもたまに考えてしまいます。「あのとき、何を見て決めたんだろう」と。

目次

焦っていた私。条件で人を選ぼうとしていた

私は結婚相談所で今の夫と出会いました。
入会金も月会費も高く、「早く決めて退会したい」と、どこか気持ちが急いていたんだと思います。

当時の私は、「高学歴な人と結婚しなければ」という強い思いにとらわれていました。
親からの刷り込みや、優秀な遺伝子を残したいという焦りのような感情。
今思えば、それは「愛」ではなく、「条件」を重視していたのだと思います。

初対面の印象は「震える子犬のような人」

今の夫と初めて会ったとき、
私は「震える子犬のような、か弱さ」のようなものを感じました。

物静かで、自分の話はあまりしない。主張もない。
そのときは「穏やかな人」と思ったけど、今振り返れば、
自己主張がなく、感情表現が苦手なASDの特徴だったのかもしれません。

車を持っていた彼との交際は、私にとって新鮮だった

当時、車を持っている人と付き合ったことがなかった私は、
彼が車でいろんなところに連れて行ってくれることが新鮮でした。
「車があると、行動範囲ってこんなに広がるんだ」って感動していました。

でもそれは、「人」への感情というより、「環境」への感動でした。

愛情ではなく、打算と焦りだったのかもしれない

付き合っている間、大きなトラブルはなく、彼はなんでも私の希望を聞いてくれる。
どこへ行くにも「好きなところでいいよ」
何を買うにも「君が決めていいよ」
——当時は「一緒にいて楽な人」だと思っていました。

けれど今思えば、それは自分の意思がなく、決断力のない人だったとも言えます。

3ヶ月でプロポーズ、4ヶ月で入籍。振り返れば早すぎた

出会って3ヶ月でプロポーズされ、翌月には入籍しました。
今なら確信できます。1年付き合っていたら、きっと別れていた

でもそのときの私は、「もうこのレベルの人とは出会えないかも」という焦りや、
「借金もギャンブルもない、安定した大手勤務の人」という条件に安心し、
「結婚する理由はあっても、やめる理由がない」と思って決めてしまいました。

愛がないと感じつつ、子どもを望んでしまった

「たいして好きじゃないけど、退屈だし、早く子どもが欲しい」
「職場で子育て中の人をサポートしていた私も、早く“育てる側”になりたい」
そんな思いから、彼との生活に飛び込んでしまった気がします。

今なら、それがいかに未熟だったか分かります。
でも当時の私は、何も見えていなかった。

今、あのときの自分に言いたいこと

結婚は「勢いも大事」なんて言葉がありますが、
勢いだけでは、生活は続かないということを今、身をもって知りました。

愛情よりも条件。
安心感よりも無関心。
穏やかさと、無表情の境界線。

—— その違いに気づけなかった自分を、今は悔やんでいます。

同じように悩むあなたへ

「なぜこの人と結婚したんだろう?」と、自分を責めたことはありませんか?
でもそれは、あなたが一生懸命に人生を選び取ろうとしていた証なんです。
焦りや不安のなかで、当時の自分なりに「正しいと思える道」を必死に探していただけ。
間違えたのではなく、その時その時を全力で生きていた結果なのだと思います。

誰かに話すことで、少し心が軽くなることもあります。
夫婦関係やカサンドラ症候群でお悩みの方は、一度専門家に相談してみるのも選択肢のひとつです。

オンラインカウンセリング【Kimochi】はこちら。誰にも言えなかった本音を、安心して話せます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

こんにちは。
結婚10年以上経ってから、はじめて夫がASDということを知りました。
同じようなモヤモヤを持っている人に共感していただける体験を綴りたいと思っています。

コメント

コメントする

CAPTCHA


このサイトは reCAPTCHA によって保護されており、Google のプライバシーポリシー および 利用規約 に適用されます。

reCaptcha の認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。

目次